福祉の仕事を調べていると、「強度行動障害」という言葉を目にすることがあります。
ただ、実際にどんな状態なのか、現場ではどんな支援をしているのかイメージしにくい人も多いと思います。
私は現在、障害者支援施設で生活支援員として働いています。
私の職場では、利用者さんの多くに強度行動障害があります。
この記事では、現場で働く立場から強度行動障害のリアルについて書いてみたいと思います。
強度行動障害とは
強度行動障害とは、
- 自傷
- 他害
- 物を壊す
- 大声を出す
- 不潔行為
などの行動が強く現れ、生活に大きな困難がある状態のことを指します。
ただし、こうした行動は「わざとやっている」というよりも、
環境や状況がうまく合わないことで起きてしまうことが多いと言われています。
こだわりからパニックにつながることも多い
私の職場では、こだわりが強い利用者さんが多いです。
例えば
- 何かを行うのに決まった順番がある
- 決まった時間に同じテレビ番組を見たい
- 一番奥のトイレしか使わない
これは数あるこだわりの一部ですが、入所施設で暮らしているとどうしてもその通りにならない場面があります。
そうすると、パニックにつながることがあります。
パニックになると、
- 自分の体を叩いてしまう
- 他の利用者さんに手が出てしまう
といった行動が出ることもあります。
他害が連鎖してしまうこともある
他害が起きると、周りの利用者さんも影響を受けることがあります。
やられた側の利用者さんが怒ってしまい、別の利用者さんに手が出てしまうなど、
トラブルが連鎖してしまうこともあります。
こうした場面では、職員が落ち着いて対応することがとても大切になります。
不潔行為の対応が大変なこともある
強度行動障害の支援では、不潔行為への対応が必要になることもあります。
例えば
- 触便
- 食便
- 唾遊び
などです。
普段ではこのような状況を見ることが無いでしょう。その分、不潔行為の対応は、最初は戸惑う職員も多いと思います。
便が爪の中に入り込んでしまうこともあり、慣れるまでは精神的に大変だと感じることもありました。
支援がうまくいくとき
強度行動障害の支援では、先の見通しを伝えることが大切だと感じています。
例えば
- 次に何をするのか
- いつ活動が終わるのか
こうしたことを事前に伝えることで、落ち着いて過ごせる利用者さんも多いです。
環境や関わり方によって、行動が大きく変わることもあると感じています。
現場で驚いたこと
私が最初に驚いたのは、利用者さんの力の強さです。
体が細く、背も高くない方でも、パニック状態になるととても強い力が出ることがあります。
男性利用者1人に対して複数の職員が制止に入ることもあります。
また、大きな声や突発的な行動にも最初は驚くことがありました。
働き始めた頃は戸惑うことも多かったですが、経験を重ねる中で少しずつ対応の仕方を学んできました。
まとめ
強度行動障害の支援は、決して簡単な仕事ではありません。
- パニックへの対応
- 他害への対応
- 不潔行為への対応
など、精神的にも体力的にも大変な場面があります。
それでも、環境や関わり方によって利用者さんが落ち着いて過ごせるようになる場面を見ると、
この仕事の意味を感じることもあります。
福祉の仕事を考えている方の参考になれば嬉しいです。

コメント