障害者支援施設で働いていると、自閉症の利用者と関わる機会はとても多いです。
しかし「どう接すればいいのか分からない」と悩む新人職員も少なくありません。
私自身、生活支援員として働く中で、自閉症の利用者と関わる難しさや大切なことをたくさん学んできました。
この記事では、障害者支援施設で働く中で感じた
・自閉症の人の特徴
・パニックになりやすい原因
・関わる時に大切なこと
について、現場職員の視点でお伝えします。
※最初にお伝えしておきたいのは、自閉症の人が全員同じ特徴を持っているわけではないということです。
また、ここで紹介する特徴に当てはまるからといって必ず自閉症というわけでもありません。
あくまで現場で関わる中で感じる傾向として参考にしていただければと思います。
自閉症の人によく見られる特徴
障害者支援施設で働く中で感じる自閉症の方の特徴はいくつかあります。
まず感じるのは、視線が合いにくいことです。
会話をしていても、こちらを見ずに話を聞いていることが多い利用者もいます。
最初は「話を聞いていないのかな」と感じてしまうかもしれませんが、実際にはしっかり聞いていることも多いです。
視線が合わないこと自体は珍しいことではありません。
次に多いのがこだわりの強さです。
例えば、
・決まったルーティンをこなさないと移動できない
・同じおもちゃで長時間遊び続ける
といった行動が見られることがあります。
周りから見ると「どうしてそんなにこだわるの?」と思うかもしれませんが、その人にとっては安心するために必要な行動であることも多いです。
また、感覚の違いもよく見られます。
例えば、
・大きい音が苦手で人が多い場所では耳を塞ぐ
・痛みに鈍感で怪我に気がつきにくい
といったケースがあります。
このように、自閉症の方にはさまざまな特徴がありますが、一人ひとり違うということを理解して関わることが大切です。
自閉症の人がパニックになる原因
自閉症の利用者の中には、突然パニックになってしまう人もいます。
しかし、よく観察していると多くの場合は何かしらの理由があります。
特に多いのが、予定変更や環境の変化です。
例えば、
・急に作業が休みになる
・外出先が変更になる
・予定していたことが中止になる
といった出来事があると、不安になりパニックにつながることがあります。
また、この時期は人事異動などで環境が変わることもあります。
職員が変わったり、生活の流れが変わったりすると、それが大きな不安になる利用者もいます。
本人にとっては突然の出来事でも、周囲から見ると些細な変化に見えることもあります。
しかし、その変化が強い不安につながることもあるため、注意が必要です。
自閉症の人と関わる時に大切なこと
私が普段の支援で意識していることは、なるべく急な予定変更をしないことです。
もし予定を変更しなければならない場合は、
・理由を説明する
・できるだけ早く伝える
ということを心がけています。
事前に理由も含めて伝えておくと、納得してくれる利用者も多いです。
逆に、何も説明がないまま予定が変わると、不安になってしまうことがあります。
「なぜ変更するのか」を伝えるだけでも、安心につながることがあると感じています。
新人の頃に失敗した経験
私が新人の頃、対応を後回しにしてしまったことでパニックにつながった経験があります。
ある利用者が、帰省の日時を気にして少し落ち着かない様子でした。
ただ、その時は「少し落ち着かない程度だし大丈夫だろう」と思い、他の業務を優先してしまいました。
しかし、その後突然パニックになってしまい、対応がとても大変になりました。
今思えば、
「今確認します」
「あとでお伝えします」
と一言でも伝えていれば、不安を減らすことができたかもしれません。
この経験から、利用者の不安を軽く考えず、早めに対応することの大切さを学びました。
自閉症の人と信頼関係を築くために
自閉症と一括りにして考えるのではなく、その人自身を理解することが大切だと感じています。
例えば、
・どんなこだわりがあるのか
・どんなことを気にしているのか
・何が苦手なのか
こういったことを少しずつ理解していくことで、関わり方も見えてきます。
もちろん、すぐに理解できるわけではありません。
しかし、時間をかけて関わっていく中で、その人のことが少しずつ分かるようになります。
そして、その積み重ねが信頼関係につながっていくのだと思います。
焦らず、ゆっくり関係を築いていくことが大切だと感じています。

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