障害者支援施設で働いていると、強度行動障害のある利用者さんへの支援を行う場面があります。
パニックや他害、自傷などの行動が起きると、現場は一気に緊張感が高まります。
私の働く施設でも、強度行動障害のある利用者さんが多く、日々さまざまな場面に対応しています。
今回は、現場で働く生活支援員として実際に意識している対応方法について紹介します。
① 行動が起きてからではなく「予防」を意識する
強度行動障害の支援で一番大切なのは、行動が起きてから止めることではなく、できるだけ起きないようにすることです。
パニックや他害には必ず何かしらのきっかけがあります。
予定変更やこだわりが崩れることなどが原因になることも多く、環境を整えることで落ち着いて過ごせることもあります。
そのため、現場では「どう対応するか」よりも「どうすれば起きにくくなるか」を考えることがとても重要だと感じています。
② 見通しを伝える
私の施設で特に効果を感じているのが、見通しを立てる支援です。
例えば予定が変更になる場合、ただ「今日は予定が変わりました」と伝えるだけではなく、
・なぜ変更になったのか
・代わりに何をするのか
・次に何があるのか
こういったことを丁寧に説明するようにしています。
先のことがはっきりすると安心する利用者さんも多く、見通しを伝えるだけで落ち着いて過ごせるケースも少なくありません。
③ パニックが起きたときの対応
それでもパニックが起きてしまうことはあります。
ちょっとしたパニックであれば、基本的には職員1人で対応することが多いです。
落ち着くまで声かけをしたり、環境を整えたりしながら様子を見ます。
ただし、状況が激しくなると職員1人では対応が難しいこともあります。
以前、他利用者とのトラブルがきっかけで強い怒りが出てしまい、椅子を投げたりガラスを割ってしまうような場面がありました。
このときは危険性が高かったため、男性支援員3人で対応しました。
強度行動障害の支援では、安全確保が最優先になります。
④ 落ち着くための環境をつくる
パニックが強い場合は、居室などで1人になって落ち着いてもらうこともあります。
周囲の刺激を減らすことで、気持ちが落ち着くことも多いからです。
ただし、この対応も状況によっては注意が必要です。
以前、落ち着いてもらおうと思って居室で1人になってもらった際に、ガラスに頭突きをしてしまい、ガラスが割れて出血したことがありました。
そのときは「誰かが付き添っていればよかった」と強く感じました。
この経験から、利用者さんの状態によっては職員が近くで見守ることも大切だと学びました。
⑤ 強度行動障害の支援はチームで行う
強度行動障害の支援は、1人の職員だけで対応するものではありません。
・情報共有
・支援方法の統一
・職員同士の連携
こうしたチームでの支援がとても重要になります。
同じ利用者さんでも、対応する人によって支援方法がバラバラだと混乱してしまうこともあります。
そのため、職員同士で話し合いながら支援を考えていくことが大切だと感じています。
まとめ
強度行動障害の支援では、
・行動が起きないように予防する
・見通しを伝える
・パニック時は安全確保を優先する
・状況に応じて環境を整える
・チームで支援する
こうしたことがとても重要になります。
簡単な仕事ではありませんが、利用者さんが落ち着いて過ごせる時間が増えたときには、この仕事のやりがいを強く感じます。

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